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漫画「無花果-イ・チ・ジ・ク」のネタバレ結末まとめブログ

坂辺周一作の漫画「無花果-イ・チ・ジ・ク」のネタバレ・結末・試し読み・あらすじ・感想をまとめたブログ。

「失恋日記」ネタバレ結末 第3話「夫の片思い」柏木ハルコ

柏木ハルコ先生の短編集「失恋日記」から、第3話「夫の片思い」のあらすじと感想です。

特に喧嘩したわけでもない、8年間も夫婦生活を続けていたのに夫が「ほかに好きな人ができた」と言い出して、妻が夫の恋を応援する、というお話。

複雑な気持ちを抱えながらも、優柔不断で煮え切らない夫のお尻を叩く妻が見どころです。

 

「失恋日記」第3話「夫の片思い」あらすじとネタバレ

 

この漫画は電子コミックで試し読みができます。

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夫からの衝撃宣言


えりりんとよっきゅんは結婚して8年。

「人の心は縛れない。もし私を好きでなくなったら、もしくはほかに好きな人ができてしまったら、怒らないから伝えて」

と、結婚当初からふたりで話し合っていた。

よっきゅんは浮気をするようなタイプではなく、長い結婚生活で友達のような関係にはなっていたけれども、突然「ほかに好きな人ができた」と告白されて驚いた。

相手は同じ会社で働いている年上の女性・植草さんだという。

今不倫中なのか、とえりりんがズバリ聞くと、「俺はそーいうのできる人間じゃない」とまだ片思い中と告げた。

つまり、よっきゅんが一方的に好きなだけで、植草さんの気持ちは確かめていないという状況だ。

煮え切らない優柔不断な夫


えりりんは、詳しく知るためによっきゅんに聞き込みを続ける。



「その人はどー思ってんの?アンタのこと好きなの?」

「たぶん、と思うんだけど、わかんない自信ない。どー思う?」

「知るかああ!!」

まるでコントのようなやり取りだったが、よっきゅんはとても優柔不断で、植草さんのことが好きになってしまったがえりりんと離婚したいというわけでもなく、今何をしたらいいのかわからないから「他の人を好きになった事実」だけとりあえず妻に伝えたのだった。

妻に恋愛を後押しされる夫


「おまえ、植草さんに告白しろ」

真夜中にえりりんは起き出し、夫にさっさとケリをつけさせるために恋の後押しをすることに決めた。

「え〜、ちょっとしばらく考えさせて」

「しばらくじゃねえ!明日しろ!!」

当事者意識に欠ける夫は、他人ごとのように煮え切らない。

夫が本気で好きになってしまった女性がいるから、その恋の後押しを妻がする形で3日後、よっきゅんは植草さんに告白することになった。

夫の告白はうまくいくのか!?


友達夫婦。よっきゅんとえりりんの関係は、この一言に尽きる。

まるで仲のいい男友達の恋愛を見守るように、えりりんは遠くからカフェでよっきゅんが告白する様子を見守っていた。

やってきた植草さんは、43歳というだけあって年齢を感じさせたが「若い時美人だったんだろうな」と思えるバイタリティがあった。

笑顔でパワフルで明るい、もし普通に出会えたらならえりりんも友達として好きになれる女性。

よっきゅんの好みのタイプは「生活感ある人」「面白い人」だった。

告白は結局「考えさせて」と言われ、保留になった。


今更ながら夫の存在の大切さに気づく


夫の告白を見守りながら、えりりんは自分にとっての宝物がよっきゅんだったことに今更気づいた。

子供もいないし、仕事もすればなんとかひとりでも生きていける。

でも、「えりりんを大切にするのが僕のライフワークだから」とまるごと受け止めてくれるよっきゅんがいなければ、生きていけない。

「よっきゅん、ずっと一緒にいて。一生大切にする。植草さんとよっきゅんと3人でいいから、ずっと一緒にいようよ」

よっきゅんが植草さんのことが好きなら、それも受け入れる。だからそばにいてほしい、とえりりんは伝えた。

「よっきゅんの私に対する愛情はもう、消えちゃったのかな」

泣きはらした目でそういうえりりんにこらえきれず、よっきゅんは外へ出ていってしまった。


「失恋日記」第3話の結末


よっきゅんは結局、植草さんに告白を断られてしまった。

奥さんがいる以上、人の幸せを壊してまでとは思えない。だからきちんと奥さんと向き合った上で合意して離婚してから、改めてプロポーズしてほしい。

それを聞いたえりりんは、「別れてもいいよ。ただ、別れたいならよっきゅんの口からハッキリそう言ってほしい」と言う。

よっきゅんが大切な宝物だからこそ、よっきゅんの気持ちを一番に考えたい。



それから時間だけがズルズルと過ぎ去り、植草さんは別の男性を見つけて結婚してしまった。

結婚式に招待されたえりりんとよっきゅん。

「愛想つかされたね、アンタいつまでも決断しないから」

えりりんは夫にそう言ったが、すでによっきゅんは植草さんをあきらめてけじめをつけ、えりりんを選んでいた。

これからもずっと一緒・・・


「失恋日記」第3話の感想


よっきゅんみたいな優しいけれども、優柔不断で決断できない男性って見ていてイライラするというかヤキモキしてしまいますよね。

いい人なんだケドー、というやつです。植草さんに恋したことを妻に伝えて、「どー思う?」なんて悪意がないのはわかるけれども、かなり無神経だし。

それでもえりりんはよっきゅんが大切で、「一番の友達」であったからこそ夫の恋を応援してしまいます。人の気持は縛れない、というのは本当で、誰かに恋をしてしまうのは自分でも選んでやってることではなく、どうしようもない。

よっきゅんは正直に自分の気持ちを打ち明けて相談した、というのはある意味正解だったのかも。

結局、元サヤに収まるわけでハッピーエンドでしたが、年代的にもいわゆる「ミッドライフ・クライシス」が描かれていたと思います。

妻に不満があるわけじゃないけれども、「このままでいいのか」みたいな心理的危機感というものがやってきて、この夫婦はそれを乗り越えられたのかなあ、と。よっきゅんは「第二の思春期」だったのかな。

お互いがお互いに「大切な宝物」だと気づける幸せ。それが溢れているお話でした。


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